ニュースレター Vol.126
CEOメッセージ
数字をベースに考える~労働時間について~
私は長年、物理の研究に携わってきたこともあり、何かと「数字」で議論 したがる性質です。そのため経営の仕事をしていても、やはり「数字」が気 になって仕方がありません。「数字」で議論したいことは山ほどあるので すが、まず今回は「労働時間」について考えてみたいと思います。
私は常々、長時間の労働は必要ないと考えており、社員それぞれが希望 する労働時間と、こちらが求める業務量やクオリティという「時間とお金 のバランス」を非常に重視しています。
たとえば残業時間を減らすには、何の業務にどれくらい時間がかかっ ているか、まずは具体的に「数字」で把握しなければ話になりません。
ビスカの業務でいえば、電話が一日何コール鳴るか、届く伝票やFAX などの数を測定し、それらの処理に平均何分かかっているかを調べて、対
応に必要な人員を割り出します。このような「数字」をざっくりでも算出 して初めて「そもそも残業しないといけませんか?」という本質的な議論 ができると思っています。そして、さらに重要なのは、残業時間そのもの に着目するよりも、「その人が一日を気持ちよく働き・暮らすには、この労働時間は本当に適切かどうか」を見極めることではないでしょうか。
ビスカでは、子育てや介護で忙しい人や持病のある人は、時短制度など の活用はもちろんのこと、自由度を上げて働きたい・副業もやりたいとい う人は週休3日にして、週4日º10時間の週40時間勤務もありだと思っています。さらに短い労働時間でも成 果が出せるなら、週40時間勤務にこだ わる必要もありません。
今後は少子高齢化がさらに進み、あらゆる業界で、質の高い労働力が確保しにくくなるといわれています。そこ で、能力は高いけれど労働時間に制限 がある方とも、互いに条件をすり合わ せながら、時代に合わせて「柔軟に変化できる組織づくり」をしていければと考えています。
クリニックで働かれているスタッフは女性が多いですが、とくに子育て中の女性は、育児・家事・仕事で本当に忙しいと思います。昨今はコロナの関係で長期間休まれることも多く、先生方もご苦労されているかもしれません。しかし「人手不足」は心の余裕を奪い、業務の押し付け合いや思いがけないトラブルを誘引することがあります。診療予約の自動化や備品発注のオンライン化などを通じて、限られた人員でも医院経営が 円滑に回るよう、ビスカの商品・サービスが少しでもお役に立てるよう 今後も励んでまいります。
代表取締役