ニュースレター Vol.125

CEOメッセージ

報連相を「おひたし」に

患者さんや医院に明らかに迷惑がかかっているのに、肝心のスタッフが トラブルと認識していない、というケースはないでしょうか。 ビスカでも、トラブルか否かの線引きが、当事者と会社側でうまくいかな いことがあります。そこで最近は大企業出身のOBを相談役にむかえ、トラブルやクレームについて、どのように報告し、対応していくかを皆で学んでいるところです。(さすが世界的企業のトラブル・クレーム対応はヒアリングが細やかで、原因分析も冷静だと感じています)

 

たとえば歯科医院ならば、「予約の無断キャンセルは医院にとって損失なので、トラブルとして扱うべき」という意識をスタッフ一人一人に持ってもらうことが重要ではないでしょうか。スタッフが予約を受けた際に、

 

「キャンセル待ちされている方もいらっしゃいますので、もし来られない場 合や遅れる場合は、必ずご連絡いただけませんか」というひと言を患者さん に “感じ良く”伝えられるかどうか。このことを意識してもらうだけで、無 断キャンセル率はぐんと改善されるはずです。(もちろん、できているス タッフには賞与で還元したり、役職をつけるなど、承認欲求を満たすこと も必要だと思いますが...。)

 

また、報告・連絡・相談といったいわゆる「報連相(ほうれんそう)」は、強要するとうまくいかないので、まずは 言いやすい雰囲気づくりが大切だと感 じています。院長先生やリーダーが常に忙しそうでイライラしていると、ス タッフからは声をかけることすら難しくなり、クレームを過小報告したり、トラブルの揉み消しにつながる恐 れもあります。

 

最近の人事系のパワーワードは、どんな意見も拒絶されず、尊重してもらえる関係性=「心理的安全性の確保」 だそうです。それは決してぬるい関係ではなく、言いにくいことも正直に伝えられる「信頼関係」が築けているかどうか、なのかもしれません。

 

ちなみに、報連相を受ける側の心構えとして、「おひたし」というのがあるようです。「お・怒らない」「ひ・否定しない」「た・助ける」「し・指示する」 という意味だそうで、上司が「おひたし」を実践することで、部下の心理的 安全性が確保され、自ら「報連相」をしてくれるようになり、好循環が生まれるとのことです。

 

一方的な管理主義ではなく、一人ひとりが自走する組織をめざすために、 報連相を「おひたし」に、を私も心がけていきたいと思います。

代表取締役

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