ニュースレター Vol.114
CEOメッセージ
経営には「フィロソフィ」が大切
稲盛和夫氏といえば、京セラと KDDIという世界的な 企業を立ち上げ、JALを再建したことでも知られる日本 を代表する経営者です。ニュースレターにも何度か書 いたことがあるのですが、私は稲盛会長の経営塾「盛和 塾」で経営について学びました。京都から始まった盛 和塾は海を越えて1万人をこえる塾生を生み出しました が、稲盛会長も87歳とご高齢になられたため、惜しま れながら年内で解散が決まっています。
そんな今こそご紹介したいのが、6月に発売された稲 盛会長の著書『心。』です。これまで『京セラフィロソフィ』 や『生き方』など多くのベストセラーを生み出してこられましたが、『心。』はまさに氏のフィロソフィの集大成 です。
フィロソフィとは「哲学」という意味ですが、この場合は「社員全員が持つべき意識・価値観・考え方」というのが近いでしょう。京セラや KDDI、JALだけでなく、 フィロソフィやクレド(信条・行動指針)を導入する企業 が増加していますが、クリニックにおいても、開業時に「診 療理念」を一生懸命考えたという先生は多いのではないでしょうか。
この『心。』に「人生で起こってくるあらゆる出来事は、自らの心が引き寄せたものです」と書かれている通り、人間というのは、思っている通りに行動してしまう生き物 です。だからこそ社員一人一人の「考え方(フィロソフィ)」 が何より重要であり、ベースの価値観を揃えて、できる だけ同じベクトルを向いていないと、組織として何倍ものエネルギーを生み出すことはできないと思っています。
そこでビスカでは、これまで月に一時間ではありますが 「フィロソフィ」の時間を設け、4~5人で『京セラフィロ ソフィ』の読み合わせをして、お互いに語り合ってきま した。最近ではそこから一歩進めて、"ビスカオリジナル のフィロソフィ" を作るべく、文章を少しずつまとめ始めています。
現在はパートの方も含めると70名ほどのビスカです が、数年後には100名体制をめざしています。そのため今 から社員一人一人への意識付けとして、「ビスカフィロソ フィ」をしっかり根付かせていきたいと考えているところで す。先生方におかれましても、『心。』はクリニックのフィ ロソフィを見直すきっかけになる一冊かもしれません。
代表取締役